気は目に見えない生命エネルギーで、身体の機能活動をあらわす東洋医学の最も基本的な概念です。このページでは、気の定義から五作用(推動・温煦・防御・固摂・気化)、4つの分類(元気・宗気・営気・衛気)、そして病理パターン(気虚・気滞・気逆・気陥)とその治法まで、国家試験で超頻出の内容をスライドに沿って一気に整理します。気を理解すれば、東洋医学の世界がグッとつながります。
| 読み方 | き |
|---|---|
| 位置づけ | 気血津液(気血水)のうち最も基本的な物質 |
| 五作用 | 推動・温煦・防御・固摂・気化 |
| 分類(4つの気) | 元気(原気)・宗気・営気・衛気 |
| 病理パターン | 気虚・気滞・気逆・気陥 |
| 関連する臓腑 | 元気=腎、宗気=肺+脾胃(心の拍動を助ける) |
| 代表的な治法 | 補気(益気)・理気(疏肝)・降逆(和胃)・補中昇提 |
気は「気血水」の「気」にあたる、東洋医学で最も基本的な物質です。生命活動を維持する基本物質であると同時に、機能そのものでもあります。
気には5つの基本的な働き(五大作用)があり、国家試験では必ず出題される超頻出テーマです。覚え方は「動かす・温める・守る・漏らさない・変化させる」。あわせて気の性質として上昇・発散、温煦、為陽なども復習しておきましょう。
| 作用 | 読み方 | はたらき |
|---|---|---|
| 推動作用 | すいどう | 血・津液の運行、筋肉・臓腑の働き(活動)、成長・発育を推し動かし促進する |
| 温煦作用 | おんく | 身体を温めて体温を維持し、寒邪の侵入から守り、正常な機能を保つ |
| 防御作用 | ぼうぎょ | 衛気が体表を巡り、外邪の侵入を防ぎ、身体を守る |
| 固摂作用 | こせつ | 血・津液・汗・尿などが体外へ漏れ出るのを防ぎ、体内に保持し、臓腑・経絡を正常に保つ |
| 気化作用 | きか | 物質の変化・代謝を促す。水穀の精微の吸収・変化や、津液の生成・輸布・排泄を行う |
気は働き方や巡る場所によって4つに分類されます。「元=根本(生命の土台・腎)」「宗=胸(呼吸・発声・心拍)」「営=栄養(脈中を巡り血に栄養を届ける)」「衛=守る(外邪を防ぐバリア・体温と発汗を調節)」とセットで覚えましょう。
| 分類 | 特徴 | 主な働き |
|---|---|---|
| 元気(原気) | 生命活動の根本となる気。先天の精をもとにし、腎に関係 | 成長・発育・生命維持の基礎(=生命の土台) |
| 宗気 | 呼吸と飲食から作られる気(肺+脾胃)。胸中にある | 呼吸を助ける/発声を助ける/心の拍動を助ける(宗気が心を守る) |
| 営気 | 血とともに巡り、栄養を届ける気 | 脈中(血管の中)を流れる/全身に栄養を運ぶ/血との関係が深い |
| 衛気 | 身体を守るバリアの気 | 脈外(血管の外)を巡る/外邪から身体を守る/体温調節をする/発汗の調節をする |
気のバランスが崩れると、さまざまな不調が起こります。国家試験では「気の量の異常(虚・実)」と「気の流れの異常(滞・逆・陥)」をセットで理解することが大切です。覚え方は「虚=不足、滞=詰まる、逆=逆流、陥=下降」。
| 病理 | 読み方 | 状態 | 主な症状 |
|---|---|---|---|
| 気虚 | ききょ | 気の量が不足した状態(エネルギー不足) | 疲れやすい・だるい/息切れ・声が小さい/自汗(じかん)・動悸/食欲不振・軟便・顔色が悪い |
| 気滞 | きたい | 気の流れが滞った状態(詰まる) | 胸や脇・お腹が張る・苦しい/ストレス・イライラ・落ち込み(うつっぽい)/ため息が多い/月経不順 |
| 気逆 | きぎゃく | 気の流れが逆上する状態(上に逆らう) | 吐き気・嘔吐・げっぷ・悪心/咳・喘鳴・息が上がる・しゃっくり/のぼせ・頭痛・めまい/ヒステリー様症状・のどのつかえ・声が出にくい |
| 気陥 | きかん | 気の流れが下に下がる状態(支えられない) | 内臓下垂・脱肛・子宮脱/久瀉・頻尿・尿もれ・残尿感/めまい・立ちくらみ/慢性的な疲労・食後の眠気・気短 |
気の異常を見抜くことが治療の第一歩です。治療は基本的に「補う・巡らす・下げる・持ち上げる」を意識しましょう。
| 病態 | 治療の考え方(治法) |
|---|---|
| 気虚 | 益気・補気する |
| 気滞 | 疏肝・理気する |
| 気逆 | 降逆・和胃する |
| 気陥 | 補中昇提する |
患者さんのサインを見て、気の乱れを見立てます。
ここまでの内容を一枚で整理すると次のとおりです。
気が整うと、疲れにくい体になる・免疫力が高まる・心も体も元気になる・自然治癒力が働きやすくなる、といった良いことにつながります。