自律神経反射は内臓反射とも呼ばれ、呼吸・循環・体温調節・消化・水分代謝といった生命維持に関わる反射の総称です。国家試験では代表例として対光反射・輻輳反射・頸動脈洞反射の3つが問われます。神経学的診察では、これに加えて錐体路障害のサインである病的反射と、新生児期にみられる原始反射もセットで整理しておきましょう。
| 読み方 | じりつしんけいはんしゃ |
|---|---|
| 別名 | 内臓反射 |
| 分類 | 反射(自律神経反射/深部反射・表在反射/病的反射/原始反射) |
| 関与する系統 | 自律神経(交感神経・副交感神経) |
| 対象となる働き | 呼吸・循環・体温調節・消化・水分代謝 |
| 代表的な自律神経反射 | 対光反射・輻輳反射・頸動脈洞反射 |
| 臨床的意義 | 生命維持機能の評価、脳幹・自律神経機能の把握 |
| 関連する異常反射 | 病的反射(錐体路障害)・原始反射(新生児期) |
自律神経反射は、自律神経が関係する反射のことで、内臓反射とも呼ばれます。意識とは無関係に働き、身体の内部環境を一定に保つ(ホメオスタシス)ために欠かせません。
いずれも生命維持に直結する働きであり、これが自律神経反射の最大のポイントです。
国家試験で押さえるべき代表例は次の3つです。対光反射と輻輳反射はどちらも瞳孔が縮小する点が共通し、区別のポイントは「何をしたときに起こるか」です。
頸動脈洞反射は圧迫により徐脈と血圧低下を生じるため、失神の原因(頸動脈洞症候群)にもなり、施術時の頸部への強い圧迫は注意が必要です。
| 反射名 | 刺激(誘発法) | 反応(陽性所見) |
|---|---|---|
| 対光反射 | 瞳孔に光を当てる | 瞳孔が縮小する |
| 輻輳反射 | 近くの物を見せる | 両眼が内側に寄り、瞳孔が縮小する |
| 頸動脈洞反射 | 頸動脈洞を圧迫する | 徐脈・血圧低下 |
病的反射は健康な人では出現しない反射で、出現すれば錐体路(上位運動ニューロン)障害のサインとなります。
つまり「病的反射が出た=抑制がとれた=錐体路障害」という流れで理解すると忘れません。
病的反射は上肢3つ・下肢10個に整理して覚えるのが効率的です。下肢は種類が多く、国試でも出題頻度が高い部分です。
| 部位 | 病的反射 |
|---|---|
| 上肢 | ホフマン反射 |
| 上肢 | トレムナー反射 |
| 上肢 | ワルテンベルグ反射 |
| 下肢 | バビンスキー反射 |
| 下肢 | チャドック反射 |
| 下肢 | オッペンハイム反射 |
| 下肢 | ゴードン反射 |
| 下肢 | シェーファー反射 |
| 下肢 | ゴンダ反射 |
| 下肢 | ロッソリモ反射 |
| 下肢 | メンデル・ベヒテレフ反射 |
| 下肢 | 足クローヌス |
| 下肢 | 膝クローヌス |
原始反射は新生児期だけにみられ、発達とともに消失する反射です。小児の神経学的診察で重要視されます。
ポイントは「本来消えるべき反射」という点で、一定時期を過ぎても残存する場合や、逆に新生児期にみられない場合は中枢神経の異常を疑います。