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環境と健康 ― 環境要因・温熱環境・騒音・放射線の基準値と国試ポイントかんきょうとけんこう

環境とは人を取り巻くすべてのものであり、人間は環境から影響を受けると同時に環境を変化させる相互作用の関係にあります。国家試験では、環境要因の分類(物理的・化学的・生物学的・社会文化的)、外部環境と内部環境(ホメオスタシス)、生態系のエネルギー移動、そして温熱・騒音・振動・放射線といった生活環境要因の具体的な数値が繰り返し問われます。ここでは10枚のスライドの内容を、数値ごと正確に整理します。

環境と健康(環境衛生の基礎)|環境と健康(環境衛生の基礎) 1
読み方かんきょうとけんこう(環境と健康)
定義環境=人を取り巻くすべてのもの。環境を構成する要素を「環境要因」と呼ぶ
環境要因の分類自然環境(物理的・化学的・生物学的要因)/社会・文化環境(家庭・学校・地域・経済・政治・医療・食習慣など)
外部環境と内部環境外部環境=身体の外(気温・湿度・空気・紫外線など)/内部環境=身体の中(体温36.5℃・血液・pH・水分量 約60%)
温熱の4要素①気温(℃)②湿度(%)③気流(風)④放射熱(輻射熱)
快適環境の目安湿度45〜65%/室温18〜22℃程度
騒音・音の単位音の大きさ=dB(デシベル)/音の高さ=Hz(ヘルツ、1秒間に繰り返される音の振動数)
放射線環境自然放射線(宇宙・大地・食べ物・空気中のラドンなど)と人工放射線(医療・原子力・工業)が存在する環境
国試での狙われ方温熱4要素の数と内容、快適湿度45〜65%・室温18〜22℃、dBとHzの取り違え、85dB以上の長時間ばく露、エネルギー移動10〜20%、生態系の3者(生産者・消費者・分解者)

環境とは/環境要因の分類

環境とは人を取り巻くすべてのものです。人間は環境から影響を受け、また人間も環境を変化させるため、両者には相互作用があります。環境を構成するさまざまな要素を「環境要因」と呼び、大きく自然環境と社会・文化環境に分けられます。

環境とは=人を取り巻くすべてのもの。自然環境と社会・文化環境
環境とは=人を取り巻くすべてのもの。自然環境と社会・文化環境

外部環境と内部環境(ホメオスタシス)

環境は身体を基準に、外部環境と内部環境に分けられます。人体は外部環境が変化しても内部環境(ホメオスタシス=恒常性)を一定に保とうとするのが最大のポイントです。

区分意味具体例
外部環境身体の外の環境気温、湿度、空気、紫外線 など
内部環境身体の中の環境体温 36.5℃、血液、pH(0酸性—7中性—14アルカリ性)、水分量 約60%
外部環境と内部環境。人体は内部環境(ホメオスタシス)を一定に保つ
外部環境と内部環境。人体は内部環境(ホメオスタシス)を一定に保つ

生態系(エコシステム)とエネルギーの流れ

生態系とは生物と環境が互いに関係しながら成り立つ仕組み(生態系=生物+環境)です。エネルギーは太陽から始まり、栄養段階が上がるほど失われます。

段階エネルギー量
太陽100%
植物(生産者)10〜20%
草食動物(一次消費者)1〜4%
肉食動物(二次・三次消費者)0.1〜0.4%
生態系のエネルギー流と物質循環(生産者・消費者・分解者)
生態系のエネルギー流と物質循環(生産者・消費者・分解者)

環境への適応と温熱環境

環境が変わると人は適応します。適応は生物学的適応+文化的適応の2つに分けられます。

温熱環境は気温・湿度・気流(風)・放射熱(輻射熱)の4要素で決まります。快適の目安は湿度45〜65%、室温18〜22℃程度(個人差・季節・活動の程度で変わる)。熱中症予防には気温だけでなく湿度・放射熱・風も考慮したWBGT(暑さ指数)を用います。

WBGT21未満21〜2525〜2828以上
目安ほぼ安全注意警戒厳重警戒
温熱の4要素・快適環境の目安・WBGTと体温調節
温熱の4要素・快適環境の目安・WBGTと体温調節

体温調節・住居環境・衣服

体温はホメオスタシスにより約36.5℃に維持されます。

快適な住居のポイントは①換気 ②断熱 ③気密 ④採光の4つ。効果として健康の維持・増進、ストレスの軽減、集中力や睡眠の質の向上、省エネルギー・経済的、安全で安心な生活が挙げられます。衣服も体温調節に役立ち、暑いときは通気性・吸湿性のよい素材でゆったりと、寒いときは重ね着や保温性の高い素材で熱を逃がさないようにします。

住居環境の4ポイント(換気・断熱・気密・採光)と衣服の役割
住居環境の4ポイント(換気・断熱・気密・採光)と衣服の役割

日常生活環境の要因:騒音・振動・放射線

日常生活環境における健康影響の代表が温熱・騒音・振動・放射線の4要因です。

騒音とは望ましくない音(不快感や健康への悪影響を与える音)で、単位はdB(デシベル)=音の大きさ。一方、音の高さはHz(ヘルツ)=1秒間に繰り返される音の振動数で、dBとHzは別の性質を表します。騒音の原因は工場・建設工事・自動車・鉄道・航空機・カラオケなど。

音の大きさ目安
20dBささやき声・木の葉のふれあう音
40dB図書館・静かな住宅地(昼)
60dB普通の会話・静かな事務所
80dB地下鉄の車内・騒々しい工場内
100dB電車が通るときのガード下
120dB飛行機のエンジンの近く
85dB以上長時間のばく露は健康に影響を与える
騒音・振動:dBとHzの違い、音の大きさの目安と健康影響
騒音・振動:dBとHzの違い、音の大きさの目安と健康影響

放射線環境の要点

放射線環境とは、自然放射線や人工放射線が存在する環境のことです。大切なのは、どこから放射線を受けるか、どのくらい被ばくするかを正しく理解し、線量を把握して適切に管理することです。

放射線環境の要点:自然放射線と人工放射線、被ばく線量の管理
放射線環境の要点:自然放射線と人工放射線、被ばく線量の管理
国試ポイント
① 温熱環境の4要素は「気温・湿度・気流(風)・放射熱(輻射熱)」。快適湿度45〜65%、快適室温18〜22℃程度は数値で問われる。
② WBGT(暑さ指数)は気温だけでなく湿度・放射熱・風も考慮する指標。21未満ほぼ安全/21〜25注意/25〜28警戒/28以上厳重警戒。
③ 音の大きさ=dB(デシベル)、音の高さ=Hz(ヘルツ)。両者の取り違えが定番の引っかけ。85dB以上の長時間ばく露は健康に影響。
④ 生態系ではエネルギーは太陽→植物(生産者)→草食動物→肉食動物と流れ、栄養段階が上がるごとに約10〜20%しか伝わらない。
⑤ 物質循環は生産者・消費者・分解者の3者。分解者は微生物・菌など。循環物質の例は炭素・水・窒素。
⑥ 内部環境(ホメオスタシス)の代表値:体温36.5℃、水分量 約60%、pHは中性7が基準。
・ 暑いとき=発汗・血管拡張、寒いとき=血管収縮・ふるえ(熱産生)。適応は生物学的適応と文化的適応の2種類。
・ 放射線は自然放射線(宇宙・大地・食べ物・空気中のラドン)と人工放射線(医療・原子力・工業)に分けられる。
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