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排尿のしくみ・神経支配と国試ポイントはいにょう

排尿とは、腎臓でつくられた尿を尿管・膀胱・尿道を通して体外へ排出するはたらきです。膀胱容量は約300〜500mL、尿意は約150〜300mLたまると生じます。国試では「交感神経=ためる/副交感神経=出す/陰部神経=もらさない」の3本立てと、内尿道括約筋(無意識・平滑筋)と外尿道括約筋(意識的・骨格筋)の違いが繰り返し問われます。

排尿|排尿 1
読み方はいにょう
定義腎臓でつくられた尿を尿管・膀胱・尿道を通して体外へ排出するはたらき
経路腎臓 → 尿管 → 膀胱 → 尿道 → 体外
担当する器官・中枢膀胱・尿道括約筋/仙髄の排尿中枢/橋の排尿中枢/大脳皮質(前頭葉)
神経支配交感神経=ためる(蓄尿)、副交感神経=出す(排尿)、陰部神経=もらさない(外尿道括約筋)
括約筋内尿道括約筋=平滑筋・無意識/外尿道括約筋=骨格筋・意識的
基準値・数値膀胱容量 約300〜500mL/尿意発生 約150〜300mL
異常尿失禁(膀胱炎・脊髄損傷・脳障害・大脳による排尿抑制の低下)、排尿困難(前立腺肥大・尿道の圧迫・骨盤神経の障害)
国試での狙われ方自律神経と蓄尿・排尿の対応、内外括約筋の随意/不随意、膀胱容量と尿意の数値、乳児の反射性排尿

排尿路のなりたち(尿管・膀胱・尿道)

尿は腎臓でつくられたあと、一方向に流れて体外へ出ます。それぞれの器官には明確な役割分担があります。

「つくる→運ぶ→ためる→出す」という順序でおさえると、どの器官が障害されたときに何が起こるか(水腎症・尿閉など)を推測しやすくなります。

器官はたらきポイント
腎臓尿の生成ネフロンでろ過・再吸収
尿管尿の輸送蠕動運動で膀胱へ送る
膀胱尿の貯留容量 約300〜500mL
尿道尿の排出2つの括約筋が開閉を制御
腎臓→尿管→膀胱→尿道という尿の流れ
腎臓→尿管→膀胱→尿道という尿の流れ

尿道括約筋 ─ 内と外のちがい

尿道には内尿道括約筋外尿道括約筋の2つがあります。国試で最も狙われるのは「どちらが随意か」です。

内は無意識・外は意識」の語呂でセットに覚えましょう。トイレを我慢できるのは外尿道括約筋を随意的に収縮させているからです。

内尿道括約筋外尿道括約筋
筋の種類平滑筋骨格筋(横紋筋)
支配神経自律神経(交感・副交感)陰部神経(体性神経)
随意性不随意(無意識)随意(意識的)
はたらき蓄尿時に収縮して尿をとどめる我慢するときに収縮、排尿時に弛緩
内尿道括約筋(無意識)と外尿道括約筋(意識)
内尿道括約筋(無意識)と外尿道括約筋(意識)

膀胱と尿道の神経支配(3本立てで覚える)

排尿にかかわる神経は3つ。役割をひとことで対応させると混乱しません。

神経キーワード膀胱壁(排尿筋)尿道括約筋
交感神経ためる弛緩内尿道括約筋を収縮
副交感神経出す収縮内尿道括約筋を弛緩
陰部神経もらさない外尿道括約筋を収縮(随意)
交感・副交感・陰部神経の3本立て
交感・副交感・陰部神経の3本立て

蓄尿のしくみ ─ 尿をためる

膀胱に尿がたまっていく蓄尿期は、交感神経が優位にはたらきます。

数値も頻出です。膀胱容量は約300〜500mL尿意は約150〜300mLたまった時点で生じます。尿意が出てもすぐ限界ではなく、まだ余裕がある点がポイントです。

蓄尿期は膀胱壁がゆるみ、内尿道括約筋がしまる
蓄尿期は膀胱壁がゆるみ、内尿道括約筋がしまる

大脳による排尿コントロール

排尿反射そのものは仙髄レベルで成立しますが、ヒトでは大脳皮質(前頭葉)がこれを上位から抑制・調節しています。

逆に、脳障害などで大脳による排尿抑制が低下すると尿失禁が起こります。

大脳皮質(前頭葉)が排尿反射を抑制・調節する
大脳皮質(前頭葉)が排尿反射を抑制・調節する

排尿障害 ─ 尿失禁と排尿困難

排尿の調節がうまくいかないと排尿障害が起こります。「出てしまう」か「出せない」かで2つに分けて整理します。

尿失禁排尿困難
状態尿が漏れてしまう状態尿が出にくい状態
原因例膀胱炎/脊髄損傷/脳障害/大脳による排尿抑制の低下前立腺肥大/尿道の圧迫/骨盤神経の障害
背景大脳や神経の異常、炎症物理的な圧迫、排尿を促す神経の障害
尿失禁と排尿困難の原因例
尿失禁と排尿困難の原因例
国試ポイント
① 膀胱容量は約300〜500mL、尿意が生じるのは約150〜300mLたまったとき。数値はセットで暗記する。
② 交感神経=ためる(膀胱壁弛緩+内尿道括約筋収縮)、副交感神経=出す(膀胱壁収縮+内尿道括約筋弛緩)。作用が逆になる引っかけに注意。
③ 内尿道括約筋は平滑筋で不随意、外尿道括約筋は骨格筋で陰部神経支配の随意筋。「内は無意識・外は意識」。
④ 排尿を随意的に止めるのは陰部神経による外尿道括約筋の収縮。自律神経ではない点が狙われる。
⑤ 大脳皮質(前頭葉)が排尿反射を抑制する。乳児は抑制が未発達で反射的に排尿し、脳障害では抑制低下で尿失禁となる。
⑥ 排尿困難の代表的原因は前立腺肥大・尿道の圧迫・骨盤神経の障害。尿失禁の原因(膀胱炎・脊髄損傷・脳障害)と混同しない。
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