不正性器出血とは、月経・分娩・産褥以外に女性性器から病的に出血する状態をいいます。原因は大きく器質的・機能的・その他(出血傾向)の3つに分けて整理するのが国試攻略の近道です。器質的疾患は画像・診察、機能的疾患はホルモン検査という検査の使い分けも頻出ポイントになります。
| 読み方 | ふせいせいきしゅっけつ |
|---|---|
| 定義 | 月経・分娩・産褥以外に女性性器から病的に出血する状態 |
| 分類 | ①器質的 ②機能的 ③その他(出血傾向)の3群 |
| 主な原因 | 子宮筋腫・子宮頸癌・子宮体癌・異常妊娠・卵巣機能不全・機能性子宮出血 |
| 随伴症状 | 月経と無関係な出血、月経困難症では下腹部痛・腰痛を伴う |
| 鑑別・注意 | 産科疾患(子宮外妊娠・前置胎盤・常位胎盤早期剥離)、血液疾患(紫斑病・白血病)を見落とさない |
| 検査 | 器質的→婦人科診察・超音波・CT・MRI・腫瘍マーカー(CA125、CA19-9、CEA)/機能的→FSH・LH・エストロゲン・プロゲステロン |
| 治療 | 器質的=手術療法+ホルモン療法、機能的=ホルモン療法 |
不正性器出血とは、月経・分娩・産褥という生理的な出血以外に、女性性器から病的に出血する状態を指します。つまり「生理的出血でない性器からの出血はすべて不正性器出血」と覚えるのが基本です。
国試では「生理的出血(月経・分娩・産褥)以外はすべて不正性器出血」という言い切りが選択肢の判断基準になります。
不正性器出血の原因は、①器質的 ②機能的 ③その他(出血傾向)の3群に整理すると混乱しません。婦人科の病気だけでなく、血液疾患も原因になる点が盲点になりやすいところです。
| 分類 | 内容 | 代表疾患 |
|---|---|---|
| ①器質的 | 子宮・性器そのものに形態的な病変がある | 子宮筋腫、子宮癌(頸癌・体癌)、異常妊娠 |
| ②機能的 | 形態異常はなくホルモンバランスの乱れによる | 卵巣機能不全(エストロゲン不足)、機能性子宮出血 |
| ③その他 | 全身の出血傾向により出血しやすい状態 | 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、白血病 |
婦人科領域で不正性器出血をきたす代表疾患です。悪性腫瘍(子宮頸癌・子宮体癌)を見逃さないことが臨床上もっとも重要になります。
妊娠・分娩に関連した出血は母児ともに命に関わる緊急性を持つものが多く、国試でも頻出です。特に子宮外妊娠・前置胎盤・常位胎盤早期剥離は産科疾患の代表として押さえます。
| 時期 | 疾患 | 特徴 |
|---|---|---|
| 妊娠初期 | 子宮外妊娠(異所性妊娠) | 卵管などへの着床。破裂で急性腹症・ショック |
| 妊娠初期 | 流産 | 妊娠早期の出血と下腹部痛 |
| 妊娠中〜後期 | 前置胎盤 | 胎盤が内子宮口を覆う。無痛性の出血 |
| 妊娠後期 | 常位胎盤早期剥離 | 強い腹痛・子宮硬直を伴う。緊急性が高い |
| 妊娠後期 | 早産 | 出血・子宮収縮 |
| 分娩後 | 弛緩出血 | 子宮収縮不良による分娩後大量出血 |
| 分娩後 | 癒着胎盤 | 胎盤が剥離せず出血 |
| 処置関連 | 子宮穿孔・子宮頸管裂傷 | 器械操作や産道損傷による出血 |
不正性器出血そのものの特徴と、随伴症状のセットで覚えます。
ポイントは「月経と無関係な出血+痛みの有無」。痛みを伴わない出血(前置胎盤など)と、強い痛みを伴う出血(常位胎盤早期剥離・子宮外妊娠破裂)の対比は鑑別の要になります。
不正性器出血の検査は原因が器質的か機能的かで内容がまったく違うのが国試の狙い目です。
治療も同じ軸で整理します。器質的疾患=手術療法+ホルモン療法(病変の種類・大きさ・出血量に応じて手術を選択)、機能的疾患=ホルモン療法でホルモンバランスを整え出血をコントロールします。
| 区分 | 検査 | 治療 |
|---|---|---|
| 器質的疾患 | 婦人科診察・超音波・CT・MRI・腫瘍マーカー | 手術療法(+ホルモン療法) |
| 機能的疾患 | FSH・LH・エストロゲン・プロゲステロン | ホルモン療法 |