このページはあはき師(あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師)が医療機関の中でどんな役割を担い、医師や他職種とどう連携するかという切り口を扱います(地域包括ケアや医療制度史そのものは別ページ)。1891年の東京帝国大学附属病院に始まる医療マッサージの歴史から、PT・OT法による役割のシフト、チーム医療、統合医療での鍼灸の期待までを一気に押さえます。
| 読み方 | あはきしのやくわりといりょうれんけい |
|---|---|
| 定義 | あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師が、医療機関や介護・リハビリの現場で果たす役割と、医師をはじめとする他職種との連携のあり方 |
| 医療機関での始まり | 1891年(明治24年)東京帝国大学附属病院で、按摩術が治療の一環として医療に貢献したのが始まり |
| 活躍する場 | 医療機関(病院・診療所)/リハビリ・通所リハ/介護施設・デイサービス |
| 連携する職種 | 医師・理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)・看護師 |
| 役割の変化 | PT・OT法により、これまでの「あん摩・マッサージ・指圧中心」から「運動療法・機能回復支援」へシフト |
| 医療機関での現状 | 医療機関における位置づけは不明確で、従事者は減少傾向 |
| 資質向上の方法 | 講習会・学会・認定制度(あん摩マッサージ指圧師技能認定)によるレベルアップ、理学療法の知識と技術の研鑽 |
| 制度面の追い風 | 診療報酬・介護報酬の制度改定により、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の役割・可能性が拡大 |
| 国試での狙われ方 | 1891年・東京帝国大学附属病院という年号と施設名/PT・OT法による役割変化の方向/チーム医療の構成職種(医師・PT・OT・ST・看護師)/統合医療での鍼灸の適応(慢性疼痛・麻痺) |
あはき師と医療機関の関わりは古く、スライドでは1891年(明治24年)東京帝国大学附属病院で、按摩術が治療の一環として医療に貢献したことが医療マッサージのはじまりとされています。あん摩マッサージ指圧師は、以来医療機関で長く活躍してきた職種です。
「医療マッサージのはじまり=1891年・東京帝国大学附属病院」はそのまま出題されうる、年号+施設名のセットです。
一方で現状は厳しく、スライドは「医療機関での位置づけは不明確・従事者は減少傾向」と明示しています。その背景のひとつがPT・OT法(理学療法士及び作業療法士に関する法制度)による役割の変化です。あはき師の医療機関内での仕事は、これまでの「あん摩・マッサージ・指圧中心」から、これからは「運動療法・機能回復支援」へシフトしていくと整理されています。
| 観点 | これまで | これから |
|---|---|---|
| 医療機関での中心業務 | あん摩・マッサージ・指圧中心 | 運動療法・機能回復支援 |
| 位置づけ | 医療機関での位置づけは不明確 | チーム医療に貢献する一員へ |
| 従事者数 | 減少傾向 | リハビリ領域で活躍し専門性がさらに向上 |
| 求められる力 | 手技の技術 | 理学療法の知識と技術を含めた研鑽 |
スライドでは理学療法士(PT)の不足を背景に、あはき師が病院・診療所で活躍してきたことが取り上げられています。歩行訓練などリハビリ支援の場面で、あはき師が担う社会的ニーズがあるという整理です。
ただしその役割を果たすにはさらに研鑽が必要で、スライドは理学療法の知識と技術を学ぶこと(運動学・解剖学・生理学・理学療法評価学など)を挙げています。「学び続けて専門性を高めよう」=医療現場で活躍するためのスキルアップという位置づけです。
あん摩マッサージ指圧師は多職種と協力してチーム医療に参加します。スライドが挙げる連携相手は医師・PT(理学療法士)・OT(作業療法士)・ST(言語聴覚士)・看護師の5職種です。
| 職種 | 略称 | チーム内での主な関わり |
|---|---|---|
| 医師 | ― | 診断・治療方針の決定、施術の適否の判断 |
| 理学療法士 | PT | 運動療法・基本動作/歩行の機能回復 |
| 作業療法士 | OT | 応用動作・作業活動を通じた生活機能の回復 |
| 言語聴覚士 | ST | 言語・コミュニケーション・摂食嚥下の支援 |
| 看護師 | ― | 療養上の世話と診療の補助、患者状態の共有 |
| あん摩マッサージ指圧師 | ― | 手技による疼痛緩和・機能改善、運動療法・機能回復支援 |
はり師・きゅう師には「適応を見極め、医療と連携する」役割が求められます。施術の適否を判断し、必要なら医療機関につなぐために、スライドは次の情報を活用することを挙げています。
これらを踏まえて患者さんに最適な治療を届けることが、はり師・きゅう師の医療連携の要点です。
診療報酬・介護報酬の制度改定によって、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の可能性が広がるとされています。活躍の場ごとの意義は下表のとおりです。
| 活躍の場 | あはき師が果たす役割 |
|---|---|
| 医療機関 | 痛みの緩和・機能改善に幅広く貢献 |
| リハビリ・通所リハ | 機能維持・ADL向上をサポート |
| 介護施設・デイサービス | 介護の質向上と安心につながる |
役割を広げるには裏づけとなる資質が必要です。スライドは講習会・学会・認定制度でレベルアップすること、あん摩マッサージ指圧師 技能認定という認定証を挙げ、解剖学・生理学・東洋医学・臨床実習といった学びの継続を示しています。
さらに鍼灸については、統合医療での期待が示されています。西洋医学・漢方・鍼灸・リハビリが結びつく枠組みの中で、慢性疼痛や麻痺に活用され、大学病院でも注目されているという流れです。「伝統と先端がつながる未来の医療へ」というのが、このデッキの結論にあたります。