このページは、本治法・標治法という「治療方針」ではなく、そこで実際に選ぶ経穴=本治穴と標治穴を、配穴の君臣佐使(君穴・臣穴・佐使穴)と経穴の機能分類にそって整理します。東洋医学では手足の四肢=「本」、体幹の中心=「標」ととらえ、根本原因を治す本治には四肢の要穴、現在の症状を軽くする標治には体幹・局所の穴を用います。
| 読み方 | ほんちほう と ひょうちほう(本治穴=ほんちけつ/標治穴=ひょうちけつ) |
|---|---|
| 本と標の身体観 | 手足・四肢の末端=「本」(根もと・土台)、体幹・中心=「標」(枝葉・外に広がる部分) |
| 本治(本治法) | 根本原因にアプローチし、陰陽虚実のバランスを整え、自然治癒力を高めて体質を根本から改善する治療 |
| 標治(標治法) | 体幹や局所の、現在のつらい症状(痛み・こり・違和感)を軽減するための治療 |
| 配穴の君臣佐使 | 君穴=本治の要穴(四肢の要穴)、臣穴=本治法補助穴(本治と標治をつなぐ)、佐使穴=標治穴(体幹・局所) |
| 標治穴の分類 | 近隣穴・阿是穴・循経穴・特効穴の4種。症状への即応性がポイント |
| 本治の要穴(君穴)例 | 曲池・手三里・合谷(上肢)/環跳・足三里・太谿(下肢) |
| 国試での狙われ方 | 本=根本/標=症状の対応、四肢=本・体幹=標の関係、標治穴の分類名(阿是穴=圧痛点など) |
東洋医学では、身体を1本の木にたとえて「本(もと)」と「標(しるし)」に分けて考えます。
「手足が本・体幹が標」という位置づけは、後で出てくる本治穴(四肢の要穴)と標治穴(体幹・局所の穴)の使い分けの土台になります。
本治と標治は、ねらう場所が違います。
本治で体質を底上げしつつ、標治で目の前のつらさを軽くする――この2本立てが鍼灸治療の組み立ての基本です。
| 本治 | 標治 | |
|---|---|---|
| ねらい | 根本原因の改善 | 現在の症状の緩和 |
| 対応する場所 | 手足・四肢(本) | 体幹・局所(標) |
| 効果 | 陰陽虚実のバランス回復・自然治癒力アップ | 痛み・こり・違和感などの主訴をやわらげる |
本治穴・標治穴は、方剤の君臣佐使と同じ考え方で役割分担されます。
治療の流れとしては、本治(手足・末端・四肢の治療)→本治法補助穴・臣穴→標治(体幹・中心・体の中核の治療)と、四肢の本治から体幹の標治へ橋渡しするイメージです。
| 役割 | 呼び名 | 取る場所・意味 |
|---|---|---|
| 君穴 | 本治穴(四肢の要穴) | 四肢に取り、本治=根本改善の中心となる穴 |
| 臣穴 | 本治法補助穴 | 本治と標治をつなぎ、治療全体の組み立てを補助する穴 |
| 佐使穴 | 標治穴 | 体幹・局所に取り、現在の症状を軽減する穴 |
標治穴(佐使穴)は、症状のある場所や反応に応じて4つに整理されます。いずれも症状への即応性が持ち味です。
| 標治穴の種類 | 意味 |
|---|---|
| 近隣穴 | 症状部位の周辺にある穴 |
| 阿是穴 | 圧痛や反応のある痛点 |
| 循経穴 | 経絡の流れに沿った穴 |
| 特効穴 | 特定の症状に優れた効果を示す穴 |
本治で使う本治穴=君穴は、四肢の要となる経穴です。スライドでは、上肢・下肢それぞれの関節部位に対応する要穴が示されています。
これらの四肢の要穴=君穴を軸に、補助穴(臣穴)・標治穴(佐使穴)を組み合わせて治療を組み立てます。
| 部位 | 本治の要穴(君穴) |
|---|---|
| 肩 | 曲池 |
| 肘 | 手三里 |
| 手首 | 合谷 |
| 股 | 環跳 |
| 膝 | 足三里 |
| 足首 | 太谿 |