外反母趾は母趾(親指)が小趾側へ曲がり、付け根の関節が内側に突出して痛む足の変形です。女性に圧倒的に多く(男女比約1:10)、思春期と更年期に好発します。診断ではX線で外反母趾角(HVA角)15°以上を目安とし、治療はゆったりした靴などの保存療法が基本で、進行例では手術も検討されます。
| 読み方 | がいはんぼし |
|---|---|
| 病態 | 母趾が小趾側へ曲がり、付け根が内側に突出する変形 |
| 好発する性 | 女性に多い(男女比 約1:10) |
| 好発年齢 | 10代・40代(思春期と更年期)に多い |
| 主な原因 | 家族集積性(遺伝)・肥満・先の細い靴・足の内在筋の弱化 |
| 主症状 | 変形・疼痛、バニオン(腫瘤)・タコ |
| 診断 | X線で外反母趾角(HVA角)15°以上、第1-2中足骨角(IMA角)10°以上 |
| 治療 | 保存療法(ゆったりした靴・インソール等)、進行例では手術 |
外反母趾は、足の母趾(親指)が小趾側(外側)へ曲がり、母趾の付け根(第1中足趾節関節)が内側に突出して痛みを生じる変形です。突出部は靴に当たって炎症を起こしやすく、痛みの原因になります。
外反母趾は圧倒的に女性に多いのが特徴で、男女比は約1:10とされます。年齢では10代(思春期)と40代(更年期)に多くみられます。近年は日本人でも増加傾向にあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 性差 | 女性に多い(男女比 約1:10) |
| 好発年齢 | 10代・40代に多い |
| ポイント | 思春期と更年期の女性に多い |
| 傾向 | 近年、日本人にも増加傾向 |
外反母趾の原因は一つではなく、複数の要因が重なって生じます。先の細い靴だけが原因ではありません。発症時期によって主な原因が異なる点も特徴です。
遺伝・生活習慣・足の構造・筋力低下など、さまざまな要因が背景にあります。
| 発症時期 | 主な原因 |
|---|---|
| 思春期発症 | 家族集積性(遺伝) |
| 中年期発症 | 肥満・体重増加 |
| 共通の要因 | 先の細い靴・足の内在筋の弱化 |
外反母趾は扁平足やエジプト足を伴うことがあります。以下の特徴が重なると足への負担が増えやすくなります。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 親指の外反(外反母趾) | 親指が外側に開いている |
| 第1中足骨の内側傾斜 | 第1中足骨が内側に傾いている |
| 縦アーチの低下(扁平足傾向) | 土踏まずが低くなっている |
| 横アーチの低下 | 足の横アーチが広がっている |
| エジプト足 | 親指が最も長く他の指が短い形 |
主な症状は変形と痛みです。母趾の付け根が突出してバニオン(腫瘤)を形成し、足底には荷重によるタコがみられます。症状の出方には個人差があります。
バニオンとは母趾の付け根が外側に出っ張った状態で、疼痛・発赤を伴います。母趾付け根の発赤・腫脹という見た目が似るため、痛風と間違われることがあります。鑑別に注意が必要です。
| バニオン(外反母趾) | 痛風 | |
|---|---|---|
| 部位 | 母趾の付け根が外側に突出 | 母趾の付け根に多い |
| 特徴 | 変形に伴う疼痛・発赤 | 結晶による激しい炎症 |
診断はX線で角度を測定して重症度を判定します。代表的な指標が外反母趾角(HVA角)と第1-2中足骨角(IMA角)です。
| 指標 | 意味 | 基準(目安) |
|---|---|---|
| 外反母趾角(HVA角) | 母趾の角度 | 15°以上 |
| 第1-2中足骨角(IMA角) | 中足骨どうしの角度 | 10°以上 |
治療は保存療法が基本で、負担を減らして痛みをやわらげます。痛みが強い・改善しない進行例では手術を検討します。早めの対策が大切です。
保存療法
手術:進行例で骨のバランスを整える手術を行い、痛みの改善・機能の回復・再発予防をめざします。医師と相談して最適な方法を選びます。